2008年03月03日
『祝山』 加門七海著/光文社文庫
『203号室』と同じく。怖いというか悲しい話。
→ http://aj-15.seesaa.net/article/2408442.html
何故か間の数冊をぶっとばして、『203号室』の後すぐに
この『祝山』に手を出してしまったのです。
いや、何故かじゃなくて『203号室』を読んでちょっと
加門七海の小説は危ないぞ、と思ったのだ。
なんつーか、救いのない読後感が。
私は読んだ本すべてに感想を上げているわけではなくて、
どうしても書きたい。書かずにはおれない。という本が出てくると
上げるようにしてるのですが、これなんかもうそれの最もたるもの。
とにかく記録に留めないと、というか。
つまり残しておきたい気分になってしまう。どうしようもなく。
朝目が覚めてから何となく読み始めたのだけど、2時間で読了。
私レベルで2時間なのだからもっと早読みの方は多分1時間くらいで
読めてしまうと思います。そんだけぐいぐい引きこまれてしまえる話。
朝、天気の良い午前中からものすごーく嫌な気分を引きずって
出社するハメに陥ってしまった。まさしく自業自得。
肝試しに行って祟られてるも知らないよ。と文中で主人公である
鹿角南が主張するように、読んじゃった私が悪い。
でも加門七海風に言わせて頂けるならば
「なんだってんだこんちくしょう」
って言いたくなるような気持ちですよ、まったく。
加門七海のエッセイや実話怪談が大好きな私として、これだって
十分すぎるほど楽しめたけど、やはり小説は小説だ。
作家、鹿角南の旧友から数年ぶりに入った連絡。
職場の仲間たちと肝試しに行ってからおかしな事が起こっている。
ぜひ相談に乗ってほしい。と。
今書いている小説の取材を出来るかも、と下心を持ってその場に
出向いてしまった作家は怪異に巻き込まれていく。
物語中、別に何もホラーっぽい事が起こるわけじゃない。
むしろ別に何も起きてはいない。
でも、じわじわと真綿で首をしめられるようないやらしさが怖い。
そして何より人間の思いが一番怖い。
一応主人公で正義の味方役の鹿角南だって私は怖い。
きっと彼女は祝山からは決して逃げられない。
むしろ途中から囚われていると思う。
それがラスト付近の笑いに見て取れる。
とりあえず『怪談徒然草』をもう一度読み返そうっと。
この記事へのコメント
ラストって…なんだろう…?
Posted by BlogPetのビクター。 at 2008年03月04日 09:26
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